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    アーカイブ サンデー毎日 倉重篤郎のニュース最前線 2025/06/21 重 篤郎
    倉重篤郎のニュース最前線 歴戦の仕掛け人・小沢一郎の電撃的戦略 「政局は大きく動く」
    立憲よ、なぜ不信任案を出さない 農村を敵に回した自民は凋落する
     立憲民主党は内閣不信任案提出を見送る構えだが、なぜいま出して政権交代を狙わないのだと咆哮するのが「政局仕掛け人」小沢一郎氏だ。自民党政治への国民の不信がかつてなく高まっている状況下、闘う野党の不在を叱責し、大変革への戦略を語る。
     終盤国会、内閣不信任案をめぐる綱引き、舌戦が激しくなっている。
     各紙報道では早くも不信任案提出を見送る動きとなっているが、政界は一寸先が闇である。どんななれ合いをしていても、突発的な事態、世論の動向次第で、物事が急に動くこともある。国会を閉じるまでは緊張感をもって見守りたい。
     というのも、少数与党下、不信任案は抜けば首が転がる公算が大の真剣である。会期末が迫る度に惰性で抜いてきた竹光ではない。
     内閣不信任案は発議者1人と50人以上の衆院議員の賛同で提出できる。提出されると、他案件に先駆けて衆院本会議で可決か否決かを決める。出席議員の過半数の賛同で可決される。可決されると、首相は10日以内の衆院解散か、内閣総辞職をしなければならない。二者択一、それ以外の選択肢はない。憲法69条に規定された衆院だけの権限だ。
     議院内閣制は、過半数を握る与党が政権を運営するわけだから、普通であれば不信任が可決されることはありえない。政争か何かのはずみで与党が割れ、その一部が棄権するか、野党提出の不信任案に賛成するかでなければ起こりえない。
     戦後不信任案可決は4回だけだ。2回は吉田茂政権下で、吉田首相はいずれの場合も衆院を解散した。
     3回目が1980年5月の大平正芳政権下、角福戦争を背景に自民党内の対立(40日抗争)が激化、野党提出の不信任案に党内反主流派が賛成、可決された。大平首相は衆院を解散、参院とのダブル選挙となり、大平氏の選挙中の病死もあり、自民が圧勝した。4回目は、93年6月の宮澤喜一政権下、選挙制度改革の約束を反故(ほご)にされたとして小沢一郎氏のグループが賛成に回り、不信任案が可決された。宮沢首相も衆院を解散したが、自民党は過半数を失い、小沢氏の根回しによる細川護熙非自民連立政権が誕生した。
     不信任案が内閣総辞職につながった例は1回だけ、94年6月、少数与党化した羽田孜非自民連立政権下だ。衆院を解散しても勝てる見込みはなく、前任の細川政権下で実現した選挙制度改革が元の木阿弥(もくあみ)になることを回避するため、採決を待たず本会議開会前に総辞職した。ポスト羽田を巡っては、非自民連立の延長線上で小沢氏が担ぐ海部俊樹氏と、自民、社会両党が組んだ村山富市氏とで首班指名が行われ、僅差で村山氏に軍配が上がった。
     ことほどさよう、真剣の不信任案は、政局動乱の因子となり、日本政治の様相を変えてきた。大平、宮澤氏は解散を選んだ。大平氏は圧勝したが、宮澤氏は政権を失い、55年体制崩壊の憂き目にあった。羽田氏は少数与党の軛(くびき)から総辞職を選んだが、その結果自民党が与党に復帰した。
     石破茂少数与党政権下の不信任政局は、果たしてどう展開するのか。野党第1党はどうすべきなのか。やはりここは歴戦の政局仕掛け人、立憲民主党の小沢一郎氏の見立てを聞きたい。
    一人で有頂天の玉木君は支持されない
     この政局どう戦う?
     「一言でいうと、内閣不信任案を提出して今度こそ、政権交代だ。本当は昨年11月(の自公少数与党下の首班指名選挙)にできたことだ。84票の無効票がこっち(野党側)につけば勝っていた」
     野田佳彦政権ができた?
     「野田政権はできない。…



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