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アーカイブ FACTA 2022年8月号 井坂 公明
小さな「ジャーナリスト集団」が手掛けたスクープを、出典を示さず後追いする不見識。日本の大手メディアの衰退は止まらない。
小さなネットメディアの新型コロナウイルスに関連するスクープ記事が国会質疑で取り上げられ、その模様を大手新聞やテレビが報道した際、議論のベースを提供したそのメディアのクレジット(名前)を一切入れなかったことが波紋を呼んでいる。このメディアは調査報道に特化した非営利のジャーナリズム組織「Tansa」。今年3月から「虚構の地方創生」と題したシリーズ記事を11回にわたり配信し、コロナ対策を目的とする自治体の事業を国が支援する「地方創生臨時交付金」で、無駄遣いが横行している実態を暴いた。Tansaが納税者の視点から選んだ「全国無駄遣いワースト100事業」には、山形県舟形町の「国宝『縄文の女神』の陶製レプリカ作成」や石川県能登町の「巨大イカモニュメント制作」などが含まれている。5月30日には立憲民主党の蓮舫参院議員が予算委員会で取り上げた。蓮舫氏は質問の中で「Tansaと ………
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