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アーカイブ サンデー毎日 倉重篤郎のニュース最前線 2023/08/31 倉重 篤郎
スクープ激白! 自民党のプリンセス・小渕優子が初めて明かした「首相の座」
日中問題の本質とは/「沖縄」への思い/「政治資金問題」について 田原総一朗がとことん聞いた!
9月の内閣改造では幹事長、官房長官就任も噂される小渕優子氏(49)。かつてアジア平和外交を模索した父・小渕恵三元首相を引き継ぎ、日中、日韓、沖縄、また少子化からエネルギーに至る焦眉の課題と格闘してきた。女性初の首相候補とも目される小渕氏に、父娘二代にわたる交流を持つ田原総一朗氏が迫る特別インタビュー。
小渕恵三元首相の次女。在任中に脳梗塞(こうそく)で倒れた父の後を継ぎ当選8回、すでに閣僚を2度経験し(少子化担当相、経産相)、現在は自民党組織運動本部長を務める。竹下派、小渕派由来の平成研(現茂木派)では、近い将来彼女を領袖(りょうしゅう)に担ぎまた小渕派に戻す流れというが、その意味では女性初の首相候補の最右翼ともいえる存在だ。父親譲りの人柄と気配りが若手議員の衆望を集める。9月に岸田文雄首相が行う人事では、小渕氏を党幹事長、官房長官といった要職に充てる、との観測がもっぱらだ。
党内の政策ポジションにも着目したい。外交については、嫌韓、嫌中モードの党内世論に抗し日韓、日中関係改善に熱心だ。特に今は、日中友好議連事務局長として、二階俊博会長訪中の実現に向け、中国側との最後の折衝に汗をかく。財政については、党の「次世代のための財政戦略検討小委員会」の委員長に就任、アベノミクスやMMT(現代貨幣理論)で軽視されてきた財政規律を今一度強化しようという立場だ。党の沖縄振興調査会会長として沖縄に寄り添う姿勢も一貫している。父・恵三氏の路線を引き継いできたわけだが、票にはならず、引き受け手のない、しかし政権与党である限り誰かが担わねばならない役職を地道にこなしてきた、ともいえる。
関心を抱く三つ目の論点は、政治家にとって過去の不祥事がどれだけの重しになるのか、という問題だ。小渕氏は第2次安倍晋三政権の経産相時代の14年10月、後援会収支報告書の架空計上などが判明して閣僚を辞任、元秘書ら2人が15年10月政治資金規正法違反(虚偽記入)で有罪判決を受けている。あれから9年。その説明責任は尽くされたのか否か。父娘2代にわたって昵懇(じっこん)だったジャーナリストの田原総一朗氏が問う。
小渕 まだ中止ではありません。私が事務局長として交渉中です。
田原 習近平氏が一番信頼しているのが二階氏なのになぜ中国側は賛成しない?
小渕 今引っかかっているのは(福島第1原発の)処理水(海洋放出)問題です。
田原 韓国もIAEA(国際原子力機関)もOK。何で中国が反対か?
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