一般社団法人メディア激動研究所
     Media Gekidou Institute
 
ホーム
 
研究所概要
 
研究員
 
論考等
 
アーカイブ
 
連絡先
 
    アーカイブ サンデー毎日 倉重篤郎のニュース最前線 2025/07/12 重 篤郎
    倉重篤郎のニュース最前線 アメリカなき世界と新たな日本の構想力 全体知の思索者・寺島実郎 2025年夏の時代認識
     参院選を控えて、内憂外患の感のある現代日本。混迷政局に経済沈滞、そして国民生活の逼迫。海外に目を向ければ戦争が深刻化し、トランプ大統領からは様々な要求が。「全体知」をもって時代の全景に実践的に対峙してきた寺島実郎日本総合研究所会長が、最新世界を解読する。
    ネタニヤフ首相の「異常性」/BRICSの存在感に注目
    脱ドル国際決済システムもありうる/日米交渉は関税ではなく共同事業を軸に
    日本の第二の鎖国化を懸念する/産業創生に向け技能五輪を重視せよ
     「内憂外患」という言葉がる。中国古典『春秋左氏伝』から伝わる四字熟語だが、いま石破茂政権を取り巻く状況がまさにそのものではなかろうか。
     内においては参院選の真っ最中である。自公与党が参院で過半数を確保できるかどうかが微妙な情勢になっている。仮に、衆参両院で自公が過半数を割るとどうなるか。誰もが認めるポスト石破候補が自民党内にいない。石破退陣となった場合、その後の衆院での首相指名選挙で自公側が勝ち抜けるとの保証がない。野党側に野党連立政権をつくる気概も戦略も見られない。といった事情から、権力の軸が定まらない可能性がある。難問山積の折、これ内憂と言わずして何と言う。
     外患も枚挙にいとまがない。ウクライナ、ガザ戦争に続き、イスラエル、米国によるイラン核施設への攻撃があった。国際法や秩序が乱され、世界は無法化した観すらある。北東アジアもきな臭い。中国の空母が、これまで進出することがなかった「第2列島線」をまたぐ海域まで展開を拡大、北朝鮮はミサイル発射実験をやめようとはしない。同盟関係にあるトランプ米国からは、さらなる防衛費増額を一方通行で迫られ、一連の関税協議も難航、出口が見えない状態が続く。
     こんな時、我々はどこに基本的視座を求めるべきか。
     寺島実郎氏(日本総合研究所会長、多摩大学学長)の門戸を叩いた。なぜか。
     寺島氏が、全体知の世界から、将来の日本の姿について、3本柱からなる明快な青写真を提示しているからだ。その著書『21世紀未来圏 日本再生の構想』(岩波書店 2024年5月)に詳しいが、外交・安保政策では、日米同盟の再設計という戦後日本政治の大胆なパラダイム転換に挑み、経済・財政政策では、「食と農」「医療・防災」「文化・教育」など具体的な産業創生策を示し、民主主義の方向性として、団塊世代の政治参加による高齢者革命(シルバーデモクラシー)という新たな視点を提供した。
     中東情勢にも詳しい。三井物産社員の時にIJPC(イラン・ジャパン石油化学の略。1970年代イランとの合弁で設立、イラン革命に翻弄(ほんろう)され89年撤退を余儀なくされた一大石油化学コンビナート構想)事業に関わり、それ以降中東、そして米国ウオッチャーとしても名を馳(は)せてきた。『ダビデの星を見つめて 体験的ユダヤ・ネットワーク論』(NHK出版 22年12月)という著書もある。
     石破首相が熱心な寺島ファンだからでもある。前掲『日本再生の構想』は表紙が擦り切れるほどに読み込んだ、という。首相就任後、激務を縫って三度にわたり(2月15日、5月8日、6月26日)、1時間半対面で寺島氏と議論を深めている。…



 アーカイブ 
メディア激動研究所
 水野 泰志
  講演・出演等 
 井坂 公明
  ニュースメディア万華鏡 
 内海 善雄
  Les Essais 
 桜井 元
  論評・エッセイ 
 豊田 滋通
  歴史 
 早田 秀人
  エッセイ「思索の散歩道」 
 水野 泰志
   PRESIDENT online 
   月刊ニューメディア 
   エルネオス 
 井坂 公明
   FACTA online
   メディア展望
   メディアウオッチ100
 内海 善雄
  先人の知恵・他山の石 
  やぶ睨みネット社会論 
  やぶ睨みネット社会論Ⅱ 
 桜井 元
  秋田朝日放送コラム 
  ほかの寄稿・講演 
 倉重 篤郎
   サンデー毎日 
 豊田 滋通
   西日本新聞社 
 佐野 桃子
   国際観光施設協会 
 一般社団法人メディア激動研究所
Copyright© 一般社団法人メディア激動研究所 All Rights Reserved