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アーカイブ サンデー毎日 倉重篤郎のニュース最前線 2026/02/22 倉重 篤郎
倉重篤郎のニュース最前線 激動政局キーマン・インタビュー 自民保守本流の重要人物・古川禎久が「高市圧勝」の熱狂を憂慮
熱狂的な高市支持がもたらした、衆院選での自民党圧勝。だが、勝利を言祝(ことほ)ぐだけでいいのかと、歴史と今を見つめながら厳しい自省の必要を説く自民党政治家がいる。その人・古川禎久元法相に、倉重篤郎が迫る90分。外交、経済、地方、国民生活と、日本政治の根本課題があぶり出された。
所得の再分配による格差解消と、戦争をしない外交こそが重要政策だ
高市圧勝、中道惨敗をもたらした今回の衆院選、大勢が判明した2月9日、野田佳彦・中道改革連合共同代表(後に辞任)の口から自らの責任について、「万死に値する」という言葉が洩(も)れた。公示前の167議席から49議席に減らし、党幹部の安住淳共同幹事長、馬淵澄夫共同選対委員長らのみならず、小沢一郎、枝野幸男、岡田克也氏ら民主党時代からのベテランを含め、236人の立候補者のうち187人、8割を討ち死にさせた戦いの総責任者としては、さもあらん、万感籠(こ)もる発言と聞いた。
この「万死」発言、実はオリジナルがある。今から三十余年前、竹下登元首相が衆院予算委の証人喚問で発したものであった。当時皇民党事件というスキャンダルがあった。ポスト中曽根康弘を巡る自民党総裁選で、竹下陣営を褒め殺し攻撃する右翼団体対策に暴力団を介在させたことがあった。別事件から後に判明したことだったが、竹下が国会でその政治責任について言及する際に使ったワーディングであった。政治家として最大限の悔悟(かいご)表明として永田町を中心に人口に膾炙(かいしゃ)してきたものである。
政治は結果責任である。野田氏が選挙戦惨敗を悔恨の極みとして自己総括するのは当然であろう。だが、この選挙戦で大勝した陣営に、別の意味で重大な責任を負うべき人物がいるというのが小欄の立場である。
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